エジプトご飯 in ナイル川クルーズツアー

基本的に米。
ずっと米。
ひたすら米。
しかもそれが日本の米に似ているという素晴らしさ。

日本人のツアーなので気を使ってのことかと思いきや、そればかりではないようです。
日本のODAが協力&コシヒカリが土壌に合致、したらしく、エジプト人はフツーにジャポニカ米を食べてます(特に昼)。

 

ただ、シンプルに水だけで炊くことは普通しないので、白いツャツャご飯ではないです。
塩・スパイス・パスタ・油など、何かしらかが調理の段階で加えられており、そのバリエーションはおそらく無限。

米どころ新潟から参加した男性(70才)は「米が不味い」と日々嘆いていましたが、アフリカ大陸で日本的な米を当たり前に食べられるのは奇跡のようだと私は感激し通しでした。

ありがとうODA!!

 

米の他にも『アエーシ』という、インドのチャパティに似た薄焼きパンが主食として食べられています。

市街地をバスで走っていると、店先に山のようにアエーシを積んで売っているお店をあちこちで目にすることができます。

レストランでも幾度かこのアエーシが、数種類の付け合わせと共に供されました。

 

メインやスープを含め全体的に、辛いとかスパイシーとかそういう刺激的なものはなく、どれも比較的優しい味付けでした。(デザートのケーキだけは攻撃的)
ただ、日本料理には使わない香辛料を使うので、みんなの箸(?)の進み具合は様々だった様子。
おそらく日本でインド料理が美味しく食べられる人はエジプト料理もイケるのではないかと。私は味覚的には特に何の問題もなし。スープの味が薄すぎて塩を足したりした程度でした。

 

がしかし。

世界最大の無菌室からやってきたようなウブな日本人観光客は、基本的に生水が御法度。ゆえに生野菜は危険物扱いで、さらに生果物(皮ごと食べる系)・生乳も要注意。

あまり衛生的ではない国への旅行に免疫がある方や胃腸に自信のある方などは、最初からサラダでも何でもじゃんじゃん召し上がってらっしゃいましたが、我々親子など、不安を拭いきれない参加者は極力気を付けるようにしていました。

 

《エジプト滞在初日、昼》

ギザのレストランにて。
最初にカゴに盛られたアエーシと、胡麻ペースト、揚げ茄子?など数種のアエーシ用付け合せが出てきました。付け合せはテーブルで共用。
そしてスープ。

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ピラミッド見に来てまさかのカニカマとの遭遇。

具から推測するに魚介汁っぽいものを目指してる風なのですが、出汁の旨み的なものを感じられない。そして塩がものっすごく薄い。涙ぐらい。優しい味にもほどがある。一体何があったのか。

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その後も優しさを前面に打ち出したまま推し進めていくのかと思いきや、一転してメインディッシュはしっかり味。

白身魚のムニエル、殻付き海老のグリル、イカの唐揚げ、何か色々入ってるお米。

エジプトご飯第1回目にしてさっそくスパイス入り米の洗礼を受けた我々。米は残している方もちらほらいましたが、それ以外は割と日本人にも馴染みのある味付け。中でもイカの唐揚げは皆に好評でした。

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デザート。

茶色い方は、パサパサしたスポンジにカサカサしたトッピング。見た目が茶色いのでチョコレートケーキ系かと思ったのですが、ただ甘いだけだった。まあ味はともかく食感が…。ブリティッシュベイクオフならポール・ハリウッドがケチョンケチョンに言うレベル。

左の、やけに色が挑発的なやつは白いところだけ味見しましたが、バタークリームでした。

 

《エジプト滞在初日、晩》

その日の宿泊ホテル『グランドナイルタワー』1階レストランにて。結構広いのに客は我々ツアーだけでした。

そしてやってきました、

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『お腹空かせて入ったレストランで一皿目に山盛りの生野菜』

という超難関。

しかも見た目凄く美味しそうという、まるで何かの修行をさせられてるような日本人観光客の皆さん。

いきなりだったので戸惑いを隠せず、結構な人数が一切手を付けずにやり過ごしていました。丸い食事パンが出されていたので、ひたすらそれを食べつつ早くサラダを下げてくれることを願う。申し訳ない。

この後はメインディッシュで、魚・米・野菜。昼ご飯と似てた。

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デザートは、またしてもバタークリーム。

パイとバタークリームを交互に重ねてあるだけのシンプル構造ですが、かなりグイグイ攻めてくる甘さ。濃いコーヒーがあればもっと美味しく頂けたに違いないのですが、頼むのも面倒臭いので水で。

 

ちなみに、エジプトでは普通にコーヒーを頼むと『ネスカフェ』が出てきます。そもそもメニューからして『ネスカフェ』となっている所や、お湯とカップとインスタントコーヒーが別々に出てきて自分で作る所もあります。

 

そしてこの5つ星の豪華ホテル『グランドナイルタワー』ですが。

酒がありません。

レストランにもバーカウンターにもルームサービスにもありません。

このクラスの宿に酒がないのにも驚くが、

酒がないのにバーカウンター

って。

 

《エジプト滞在2日目 朝》

早朝、というかまだ星が瞬くうちに出発するので、ホテルが用意してくれる軽食を持って出発します。

詳細は観光編にて。

 

《エジプト滞在2日目 昼》

アブシンベルのリゾートホテルに併設されているレストランにて。

丸い食事パンと、胡麻ペースト。

それからスープ。
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『雀の舌』という、超ナイスネーミング(まさにそういう形)のパスタが入ったニンニク風味のスープ。

このスープはニンニクが入っているので昨日のほどは気になりませんが、またしても度を越した優し味シリーズ。

もしかしたら、エジプトにおいてスープというのは前菜や一品料理としてのポジションにあるのではなく、時おり味覚を休ませるための箸休め的な存在なのではないか?

同じテーブルの方がその味を評して「口をすすぐような…(苦笑)」とおっしゃっていたのですが、まさにそれこそが本来の目的なのではないか??

もしくはこれは実はスープではなくソフトドリンクの範疇で、絶妙な浸透圧を計算して調味された、大量の汗をかくエジプトにおいてポカリスエット的な塩分補給の役割を担っているものなのではないか???

謎は深まるばかり。

まあ私は塩コショウを振るんですがね。

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「メインはタジンです」と言われていたので三角のタジン鍋がそびえ立っているのを想像したのですが、普通のシチューの器に入っていました。鶏のささみ肉と野菜のトマト煮込みと、パスタやフライドオニオン入りのお米。どちらも若干薄味なんだけど、合体させると絶妙な味加減になるという素晴らしさ。旨い。

今回の米はスパイスがきつくなかったので、母は米のみをピラフの感覚で食べてました。

 

《エジプト滞在2日目 晩~5日目 朝》

アスワンでナイル川クルーズ船『M/S サラ号』に乗船。以降はルクソールでの下船まで、全食を船内のレストランで頂きます。

バイキング形式で、テーブルはツアーごと決められていました。席は自由。

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コの字型のカウンターに沢山の料理が並んでいて、生野菜が食べられなくても飽きたり困ったりしなかったです。
船丸ごと阪急交通社の貸し切り状態だったからか、他所に比べてかなりスパイス控えめな日本人向けの味付けでした。

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カウンターの最後に甘いものコーナー。フルーツ・ペイストリー・デザートと、朝昼晩で内容が変わりますが、これは朝バージョン。夜にはクリームを使ったケーキなどが並びます。ここのケーキはバタークリームでなく生クリームを使ってました。
外国へ行くといつも思うのだけど、チョコレートケーキ系はハズレが少ない。ここんちのもなかなかイケました。

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そして、

毎朝エジプト人が笑顔で日本人に味噌汁・お粥・白飯をよそってくれる

というナイルの奇跡がここで繰り広げられる。アブシンベル神殿の至聖所への御来光は1年に2度しか見られないが、ここの奇跡の御来光(的光景)は毎朝拝める。

朝は他にも三品、毎回違う日本のおかずが出ました。
厚焼き玉子、ほうれん草の胡麻あえ、肉じゃが、鯖の塩焼き、などなど。

味噌汁の出汁が薄かったり、唐揚げがフリッター風だったりしましたが、そんなことよりその努力が素晴らしい。

 

朝食以外は、水まで含めドリンク類は全て有料です。我が家は水と紅茶しか頼まなかったので他は良く分かりませんが、全体的にそんなに高くはなかったと思います。

食事の終わりにボーイさんにルームキーを見せて伝票を切ってもらい、清算は下船前日の晩にまとめてフロントで行います。

 

サラ号レストランのサービス部門チーフは若干いかりや長介が入った風貌だったので私は勝手に「いかりやさん」と呼んでいたのですが、頭が良く、気配りが出来て仕事も真面目にこなし、気さくで擦れてなくて、素晴らしかった。

他のボーイさん達もみんな真面目に仕事をしていて、このレストランで嫌な気分になることは一度もなかった。

 

調理部門は、朝のオムレツ担当(4種類ある具を自由に客が指定できるシステム)の兄ちゃんがご機嫌ナナメの日は若干面倒臭かったですが(一番簡単な具無しオムレツをどんどん作って、隙あらば、注文しようとする客の皿に黙って滑り込ませようとしてくる)、他の皆さんが朗らかに仕事をしている中でオムレツ兄ちゃんの不機嫌さが逆に新鮮に感じられて、何となくカウンターど真ん中の良いアクセントになっていて面白かったです。

 

いかりやさんには最後の朝にお礼を言って、握手をしてお別れ。彼の人柄を表すような、超ソフトなハンドシェイキングだった。

 

《エジプト滞在5日目 昼》

オールドカイロの公園(?)内にある、アラビア風な造りのオープンエアーのレストランでした。

まずはアエーシと付け合わせ。

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ニンニクと塩で味付けしたヨーグルトとか、ひよこ豆胡麻のペーストとか、茄子のペーストとか、あれやこれや出てきました。それぞれの皿は全て違う内容。

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メインはカバブ。羊肉?
分け前を狙う猫の視線を下からそっと感じつつ。

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レストランのデザートとしてこのスタイルでザクロを出されたのは人生初。斬新だ。

 

《エジプト滞在5日目 晩~6日目 朝》

再びカイロのグランドナイルタワーへ戻ってきたので、その1階レストランにて。

今回の滞在時には中国系のツアー客も利用していました。

朝晩ともにバイキング。

ここの炭水化物系の充実っぷりは見事なのですが、おかず系は品数が少なく残念な感じ。

ただ、朝のバイキング時に出されるフレッシュチーズがまるで天国の食べ物のような味わい。『スキムド』と『フル』の2種類あり、スキムドはフツーのクリームチーズに近く大したことはないのですが、フルの方が本当に素晴らしい。イギリスのクロテッドクリームをフレッシュチーズにしたような、ミルクのコクと甘さが超凝縮された感じ。

忘れられないあの味…

 

今回はガッチガチの団体ツアーで全食付きでしたから、何も考えずにゴハンにありつけ本当に楽でしたが、出来れば町のコシャリ屋さんでゴハンするとかしてみたい。

また行くしかないか…!

 

 

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